愛犬を殺しかねない危険な手作り食
あなたはほたるの墓というアニメを見た事がありますか?
そのアニメの中で、主人公とその妹がお粥を食べているシーンがあります。
飼い主さんとお話ししててほたるの墓が脳内にちらついた
私が食事のカウンセリングをしている中で、トップ3に入る強烈な手作り食を仔犬の時に食べさせてしまった食事。
それが、お粥なんです。
これから、こちらでご紹介するお話は、本当にあったお話です。
お粥を食べさせつづけたら、犬は栄養失調になります
知り合いの紹介で、私の元に1本の電話がかかってきました。
愛犬がいて、手作りごはんを食べさせたい。
過去に2回、入院生活を余儀なくされたから、少しでも体にいい食事をあげたい。
初めは、そんな会話から始まったと思います。
それだけでは、当日のカウンセリングへ向けての準備ができないのでしっかりと話を伺う事に。
愛犬は当時1歳未満のパピーでした。
パピーの時に入院しなくてはならないような大病だと、普通に1日の量を計算して手作りごはんを作る方法、コツ
続けられるように手を抜くポイントなどを話すだけでは到底、足りない。むしろ大病の原因が分からないと手作りごはんを作るのは危険です。
紹介してくれた方は「かなり独特な手作りごはんをあげてて、それで入院したんじゃないかと思ってる」という話で。
それを100%鵜呑みにはできませんから、色々話を伺っていきましょう。
まずは聞き取り!先天的な病気の可能性があるかもしれないパターン
なぜ入院したのか
入院する原因はなんなのか
先天的な持病の可能性はあるのか
この3つを聞いた所
1度目の入院は、犬がぐったりしてたから病院へ行ったら入院になった。
病院の先生からはもっと色々な物を食べさせる様に言われた。
先天的な病気の可能性は低い、ただ病院の先生は原因不明と言われた
との事でした。
2度目の入院も犬がぐったりして、血液検査、エコーをとった結果肝臓が腫れていて
即入院になった。
こちらも肝臓が先天的に悪い可能性は低い、なぜこんな事になったかは原因不明
との事で。
先天的な病気の可能性が低いと言う事が分かったので、生まれつき体が弱い子(先天性の持病もち)という可能性は
排除してお話を進める事に。
入院するほどの原因は生活習慣
先天的な病気の可能性が消えたと言う事は、どこかに原因がきっとあると言う事です。
原因不明はもしかしたら不明ではなく、見落としてる可能性があると言う事。
そこで引っかかったのが
知り合いの「かなり独特な手作りごはんをあげている」という話と
1度目の入院の時に病院の先生から言われた「もっといろいろな物を食べさせて」という話。
2つとも食事に関する事柄です。
生活習慣の可能性もあるのですが、2人の人間が食事に関する話をしているので、食事という生活習慣にポイントを置いてまずはお話を聞くことに。
そこで出てきた!入院の原因はお粥!
1度目の入院、2度目の入院では症状が違ったので、まずは1度目の入院をするまでの食事内容を聞きました。
聞いてびっくり!あげていたのはお粥だったのです。
お米を粥状にして、そこにさつま芋を入れてたものをあげてたそうで。
びっくりして、さつま芋以外の具をお粥に入れたりしていませんか?と聞くと
「さつま芋を時々かぼちゃに変えてました」との事・・・
この時、前日の金曜ロードショーで放送されたほたるの墓が脳内にフラッシュバック。
え?戦時中なの?とちょっと混乱状態でした。
さつま芋とかぼちゃのほかに鶏肉と卵とか入れたりしてませんか?と聞くと
「入れたりしてません」と。
電話がかかて来た時は1歳未満のパピー。
という事は1度目の入院の時はもっと若く、おそらく体がぐんぐん成長する時期だったはず。
その時に芋粥。それは、入院するな・・・と1人心の中で納得。
獣医さんは栄養失調の可能性に気が付いたものの、オブラートに包んでお話をしたのか・・・
もしくは、そんな話は耳に入ってこなかったのか・・・
原因がある程度確定したものの、何とも言えない気持ちになったのを今でも覚えてます。
「ほたるの墓やん」と電話を切ったあと、モヤモヤを解消するために1人で突っ込むしかなかった・・・
でも、飼い主さんはドッグフードは体に悪いと思って、良かれと思って芋粥をあげてる。
これは、お会いした時に上手くお話する必要ありだなと言いう事にして2回目の入院の話へ。
2度目の入院の原因は麺つゆ
1度目の入院から帰ってきた後、何を食べさせていたのかを次に聞くことに。
そしたらなかなか食事を食べたがらないから、大変で。
大好きなクッキー(犬用)の上にお肉を乗せたものを手で食べさせいたそうで。
肝臓が腫れる原因はクッキー?それともお肉?それともその両方??と。
まずはクッキーの商品名、メーカーを尋ねるとまぁまぁお高いクッキーでこれを食べて肝臓が腫れるというのはなかなかないのでは?と。
そうすると、クッキーに乗せたお肉が怪しいわけでお肉は何をあげてましたか?と尋ねる事に。
そしたら、ほたるの墓なみの強烈インパクトが!「ササミの茹でたのなんですが、それだけでは食べないから麺つゆに漬け込んでます」と・・・
麺つゆ!?それってストレートですか?何倍濃縮とか、分かりますか?と聞くと「2倍濃縮です」と・・・・
薄めてますか?「いえ、そのまま容器に入れて、茹でたササミを入れてました」と。
「一応、病院で注意されたから今は2倍に薄めたものにしてます」と・・・
もう、突っ込みどころが多すぎて。当時の私は「わぁ、クッキーにササミの漬けのせておしゃれ!リッツパーティーみたい」と軽く現実逃避。
それじゃいかん!っと気持ちを引き締めたのは間違いありません。
手作りごはんよりドッグフードがいい
このケースはまさにドッグフードをあげた方がいいお家です。
手作りごはん=体に良い
ドッグフード=体に悪い
そんな、思い込みで手作りごはんの勉強をせず、いきなり自己流で始めた結果だと思われます。
もし、ドッグフードをあげていたら入院しなくてもよかったかもしれません。
1度目の入院前の食事にはタンパク質源とされる肉、魚、卵などが全く使われていなかった事が引き金になった可能性大。
2度目の入院前の食事はタンパク質は使ったものの、2倍濃縮の麺つゆという塩分が過剰な物を使用していた点、野菜などが一切使っていない食事だった点が大きく作用してしまった可能性大。
という予想になりました。
どうしてもドッグフードは嫌
お電話口でドッグフードを使われるというのはできますか?と尋ねるも
体に悪いからあげたくないとおっしゃるので、カウンセリング当日まではとりあえず
お野菜とお肉、ごはんを一緒に煮たものを味付けなしで、食べさせて下さいとお願いしました。
入院から帰ってきたばかりですし、健康でいて欲しいという気持ちもわかるのですが・・・
今なら説得できる気がするのですが、当時の私にはそんな技術もなく。福岡西方沖地震の前で
台風被害はあるけど、避難所生活というのは無縁という感覚で、ドッグフードを食べれるよにしておく価値が今よりずいぶん低かったのも、説得に失敗した要因だと今では思っています。
不安があるなら手作りごはんはしない
手作りごはんは難しくありません。いくつかの作る時のコツと愛犬の1日に必要な分量さえわかっていれば、大きな問題がなく過ごせる事がほとんどです
でも、少しでも不安があるのであれば手作りごはんを無理にする必要はないと私は思います。
お近くに犬の食事を教えてくれるお教室があればそちらに行ってみて不安を解消する。
今は無料通話できる手段が沢山ありますから、そういった手段で気になっている犬の食事を教えてくれる先生にコンタクトをとって不安解消するのもいいでしょう。
本も沢山でてますから、読んでみるのも良いでしょう。
それでも、不安が解消されないのであれば日々の食事はドッグフードで特別な日だけ手作りごはんにするというのもありです。
食事の方法はなにも1つではありません、色々ネットでも調べられる時代ですから検索してみるのもいいですよ。
ただ、偏った情報ばかり集めるのは危険ですから検索の方法として例えば
「ドッグフード 犬 体に悪い」で検索した後は
逆の「ドッグフード 犬 体に良い」で検索するように反対のキーワードを両方とも調べる事をおすすめします。
このホームページでも色々食事に関する情報を載せようと思っていますし、アメブロやインスタ
では、こちらのブログに比べると情報量はすくないですが、日々のごはんのヒントはのせております。
こちらのHPと合わせて見て頂けると嬉しいです。
「もうだめだ」と思ったらお気軽にお問合せどうぞ。お問合せフォームはかしこまり過ぎて無理!というのであればアメブロのコメント欄やインスタのDMからでも大丈夫です。
ご質問頂ければ1度は必ず、きちんとアドバイスさせて頂きますので。
アドバイスを受けたけど、それでも不安という方は個別相談のご案内を差し上げます。
不安を不安のままにしてくのも時と場合によっては良いと思いますが、手作りごはんやってみたいという気持ちが中々消えないあなたがいるのであれば、私でなくてどなたでもいいのでプロに尋ねるといいですよ。
ほたるの墓のような芋粥、リッツパーティーのようなササミの麺つゆ漬けを愛犬に食べさせる前に。
フードを食べなければおやつを食べればいいじゃないみたいなマリーアントワネットに愛犬が育ってしまう前に。
もし、やっちゃった!という方でも大丈夫。
過去は変えられませんが、未来はいくらでも変えられる余地がありますからね。
私は「なにしてるの!!殺す気か!」とか怒鳴ったり、やみくもに責めたりしないように心がけてますから。
安心してブログ読んでくださいね。